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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻2号

1981年02月発行

文献概要

症例

若年性大腸ポリポージスの1例

著者: 木村浩1 中村卓次1 中野眼一1 長嶋起久雄1 高橋逸夫1 星広人1 正田弘一1 山田修司1

所属機関: 1群馬大学医学部第1外科

ページ範囲:P.227 - P.233

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 大腸ポリポージスには腫瘍性の大腸腺腫症,非腫瘍性のPeutz-Jeghers症候群,若年性ポリポージス,Cronkhite-Canada症候群などが知られている.これらの中で若年性ポリポージスは極めてまれな疾患であり欧米で50数例,本邦で8例が報告されているにすぎない.われわれは特異な組織学的型態を示し,家族性を認め,McColl10),武藤ら12)の報告しているjuvenile polyposis coli,若年性大腸ポリポージスに該当すると考えられる症例を経験したので報告する.またこの症例は胃前庭部幽門部にも多発性ポリープが認められたことが特異的である.

 症 例

 患 者:24歳,女,事務員.

 現病歴:生来健康であった.1976年6月30日,下痢,下血にて当科外来へ.1976年7月10日,注腸X線検査にて大腸に多発性の分葉状,有茎性のポリープを認めた.1976年7月21日,内視鏡的に直腸,S状結腸のポリープ3個摘出.1976年7月26日,開腹し,計10個の結腸ポリープを摘出した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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