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文献概要
今月の主題 虚血性腸炎の臨床と病理 主題症例 虚血性腸炎
一過性虚血性大腸炎の1例
著者: 望月福治1 松本恭一1 伊東正一郎1 池田卓1 小野康夫1 今井大1 金子靖征2 林哲明2 高橋良延2
所属機関: 1仙台市医療センター内科 2仙台市医療センター外科
ページ範囲:P.275 - P.278
文献購入ページに移動家族歴:特にない.
既往歴:70歳で虫垂炎およびそけいヘルニアの手術を受けている.患者は軽度老人性痴呆および屎尿失禁があるため,特別養護老人ホームに入園中であり,1978年2月,ベッドより落ち右大腿骨頸部骨折で入院,観血的手術を受け,3月8日に退院している.
現病歴:退院後経過は順調であったが,同年6月4日より,特別の原因なく突然大量の下血があった.初診時に行った大腸ファイバースコープおよび注腸X線検査の結果,S状結腸の変化が著しく(Fig.1),少量の下血もあり,食欲不振も伴ったので6月9日当院に入院した.
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