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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻3号

1981年03月発行

文献概要

今月の主題 虚血性腸炎の臨床と病理 主題症例 虚血性腸炎

経過観察しえた虚血性大腸炎の1例

著者: 若林芳敏1 宇梶晴康1 仲松宏1 田沢浩1 祓川正嗣1 間山素行1 林学1 狩谷淳1

所属機関: 1千葉県がんセンター放射線診断部

ページ範囲:P.311 - P.314

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 下行結腸および横行結腸に線状潰瘍と著明なタッシェ形成,腸管の狭窄を来し,発症より1年余にわたって,経過を追求しえた1例を経験したので報告する.

 症 例

 患 者:79歳,男.

 主 訴:悪心,嘔吐,腹部膨満感,腹痛.

 家族歴:特記すべきことなし.

 既往歴:高血圧.

 現病歴:1年ぐらい前より,時々,腹部膨満感がみられたが放置していた.1979年9月初旬,食後に腹部膨満感が増強し,腹痛,嘔吐もみられ,某病院を受診し,浣腸の処置を行った.しかし,症状は軽快せず,水様性下痢が頻回となり,翌日には下血を認めるようになり,入院となる.症状は約1週間で消失したが,諸検査の結果,要精検のため,1979年9月下旬,当科入院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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