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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻3号

1981年03月発行

今月の主題 虚血性腸炎の臨床と病理

主題症例 虚血性腸炎

多発縦走潰瘍とsacculationを伴った狭窄型虚血性大腸炎の1例

著者: 勝又伴栄1 今津充子1 福井光治郎1 高田好彦1 岡部治弥1 花沢一芳2 高橋俊毅2 比企能樹2 中英男3

所属機関: 1北里大学医学部内科 2北里大学医学部外科 3北里大学医学部病理

ページ範囲:P.319 - P.322

文献概要

 約1カ月の経過で急性期から慢性狭窄型へと移行し,多発縦走潰瘍やsacculationを合併した虚血性大腸炎を経験し,潰瘍の局在性について興味ある所見を得たので報告する.

 症 例

 患 者:52歳,男.

 主 訴:腹痛,下血.

 現病歴:20年来軟便傾向で,週1回ぐらい下痢があり,労作時に動悸,息切れを訴えることがあった.1979年3月下旬に感冒様症状があり,3月30日朝食前に排便し,その直後から腹部全体のキリキリする痛みが出現した.痛みは徐々に左下腹部に限局し,15分ぐらいで最強となった.この後血性下痢を4~5回繰り返し,嘔吐も1回認めた.翌日にも同様の発作があり本院受診.注腸造影で下行結腸に異常を指摘され,同年4月19日内科入院となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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