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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻4号

1981年04月発行

今月の主題 胃リンパ腫(3)―鑑別

主題

胃肉腫の細胞診

著者: 信田重光1 池口祥一1 横田勝正1 武藤邦彦1

所属機関: 1獨協医科大学第1外科

ページ範囲:P.407 - P.412

文献概要

 胃肉腫は胃悪性腫瘍中約0.5~3%(ほぼ2%)前後と言われており,その頻度はかなり低い.しかし,その臨床症状が胃癌とほとんど相違がないために,以前は胃癌の診断で手術され,その切除標本や剖検の病理組織学的検索により胃肉腫と確診される場合が多く,報告例も多くがそのような症例についてであり,この疾患を術前診断の面より論じた報告は極めて少なかった.しかし過去十数年間のX線,内視鏡,生検,細胞診などの診断学の進歩により,診断学各分野でのこの疾患に関する知見もしだいに報告されるようになった.

 このような胃肉腫の術前診断の可能性を最初に報告したものが細胞診の分野であった.すなわち1958年津田,信田1)による“手術前細胞学的に診断し得た胃細網肉腫の一例”の報告を嚆矢として,山形2),山田3),綿貫4),信田5)~7),春日井8),池口9)らの細胞診研究者による術前診断可能例の報告が続き,悪性リンパ腫の細胞学的特徴もしだいに明確にされてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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