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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻4号

1981年04月発行

文献概要

Coffee Break

ERCP後の血中トリプシン値

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所属機関:

ページ範囲:P.441 - P.441

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 内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)を行うと,その後一過性に血中アミラーゼ値が高くなることはしばしば経験することであるが,急性膵炎を惹起することはまれである.このアミラーゼは必ずしも膵からのものとは限らない.しばしば上部消化管内視鏡後に両耳下腺に軽い痛みおぼえるのは,耳下腺もアミラーゼ値上昇と関係があるのかもしれない.

 膵特異性の強いトリプシンの血中逸脱をみると,これもかなりの頻度でERCP後に上昇することがVentrucciらによって報告された.しかし膵炎症状は全くみられないということである.どうもERCPによる膵実質障害はほとんど起こらないのではないかと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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