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今月の主題 胃リンパ腫(3)―鑑別 主題症例
表層拡大型を呈した胃悪性リンパ腫の1例
著者: 山脇義晴1 森山紀之1 牛尾恭輔1 岡崎正敏1 松江寛人1 笹川道三1 山田達哉1 市川平三郎1 吉田茂昭2 小黒八七郎2 岡田俊夫3 廣田映五3
所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部 2国立がんセンター内科 3国立がんセンター病理
ページ範囲:P.447 - P.450
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患 者:38歳,女.
主 訴:むねやけ.
家族歴:母が子宮癌で死亡.
既往歴:特になし.
現病歴:1972年10月28日,国立がんセンター受診.患者はその約1年半前に,空腹時のむねやけを主訴として某医を訪れ,胃X線検査,胃カメラなどの検査を受けた.特に異常は指摘されず,薬物の投与を受けて,一時的に自覚症状は改善した.しかし,1カ月前から同様のむねやけが再び出現した.むねやけは食後2~3時間で始まり,飲食物の摂取により軽快した.また,ときには心窩部痛もあり,胃内に“かたまり”を感じるようになったため患者は胃癌を心配し来院した.当院で胃X線検査,胃カメラおよび生検により,胃悪性リンパ腫と診断され,手術をすすめられ入院した.
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