文献詳細
今月の主題 胃リンパ腫(3)―鑑別
主題症例
良悪性の診断が困難であった胃悪性リンパ腫の1例
著者: 中沢三郎1 川口新平1 芳野純治1 市川朝洋1 岡田正典1
所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科
ページ範囲:P.451 - P.454
文献概要
症 例
患 者:S. N.,53歳,女.
主 訴:空腹時心窩部痛.
既往歴:27歳虫垂切除術.50歳子宮筋腫にて子宮全摘術.6年前より高血圧症にて加療中.
家族歴:母親が胃癌で死亡.
現病歴:1977年初めごろより空腹時心窩部痛あり,胃X線,内視鏡検査を受け,胃体部の潰瘍性病変を指摘されlymphoid hyperplasia(LH)あるいは悪性リンパ腫も考えられたが,生検にて特記すべき所見なく,内科的治療を行った.その後,経過中に行ったX線,内視鏡所見から悪性リンパ腫が疑われ,1978年10月手術のため入院した.
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