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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻4号

1981年04月発行

今月の主題 胃リンパ腫(3)―鑑別

主題症例

良悪性の診断が困難であった胃悪性リンパ腫の1例

著者: 中沢三郎1 川口新平1 芳野純治1 市川朝洋1 岡田正典1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科

ページ範囲:P.451 - P.454

文献概要

 胃体下部大彎を中心に多発のびらんと潰瘍を認め,胃X線,内視鏡にて良悪性の鑑別が困難であり,組織学的にも境界領域病変としての性格を有したリンパ腫を経験したので報告する.

 症 例

 患 者:S. N.,53歳,女.

 主 訴:空腹時心窩部痛.

 既往歴:27歳虫垂切除術.50歳子宮筋腫にて子宮全摘術.6年前より高血圧症にて加療中.

 家族歴:母親が胃癌で死亡.

 現病歴:1977年初めごろより空腹時心窩部痛あり,胃X線,内視鏡検査を受け,胃体部の潰瘍性病変を指摘されlymphoid hyperplasia(LH)あるいは悪性リンパ腫も考えられたが,生検にて特記すべき所見なく,内科的治療を行った.その後,経過中に行ったX線,内視鏡所見から悪性リンパ腫が疑われ,1978年10月手術のため入院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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