胃と腸16巻4号

1981年04月発行

今月の主題 胃リンパ腫（3）―鑑別

主題症例

Borrmann 2型進行癌と鑑別が困難であった胃悪性リンパ腫の1例

著者： 小原勝敏¹ 佐藤英典¹ 栗原陽一¹ 矢吹孝志¹ 服部好伸¹ 藤原和雄¹ 五十嵐勤¹ 粕川礼司¹ 塩谷敏夫²

所属機関： ¹福島県立医科大学第2内科 ²太田総合病院胃腸科

ページ範囲：P.455 - P.458

文献概要

　われわれはBorrmann 2型進行癌と鑑別が困難であった胃悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する．

　症　例

　患　者：20歳，女．

　主　訴：上腹部重圧感および食欲不振．

　現病歴：約2カ月前より，食後の上腹部重圧感および食欲不振あり，外来受診す．胃X線および内視鏡検査にて幽門前庭部の悪性病変を疑われ入院となる．