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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻5号

1981年05月発行

文献概要

今月の主題 胃リンパ腫(4)―治療と経過 主題

胃悪性リンパ腫の手術的治療と成績

著者: 高木国夫1 山本英昭1 岸本秀雄1 辻本和雄1 二宮健2

所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2癌研究会附属病院内科

ページ範囲:P.493 - P.501

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 胃に発生する悪性腫瘍の中で,肉腫はまれであるが,その発生母地より,悪性リンパ腫と平滑筋肉腫に大別され,その頻度は悪性リンパ腫が平滑筋肉腫より多いと言われている.特に悪性リンパ腫は,発生母地となるリンパ組織の分布の上から,胃に原発したものか,全身性のリンパ節より発生し胃に転移したものか,の鑑別が困難な場合がある.今回は,胃に認められた悪性リンパ腫について,単発性および多発性のものから,胃と共に消化管(小腸)に悪性リンパ腫が合併したもの,ならびに頸部リンパ節に悪性リンパ腫が認められたものに対する外科治療およびその成績について検討を加えてみたい.悪性リンパ腫の肉眼形態,組織学的分類,深達度ならびにリンパ節転移などは,外科治療成績の検討の上から詳細な分析が必要であって,胃癌について既に用いられている取扱い規約1)(以下規約と略)に準じて,悪性リンパ腫の病変を取り扱った.なお,胃診断学の進歩により早期胃癌が数多く見出されているが,早期胃癌様の病変を示した,悪性リンパ腫で病巣が粘膜下層までに止まるものは早期悪性リンパ腫として報告がなされている2)~4).悪性リンパ腫の中で,早期悪性リンパ腫も経験しているので,併せて検討する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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