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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻6号

1981年06月発行

文献概要

Coffee Break

膵炎診断の進歩

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所属機関:

ページ範囲:P.632 - P.632

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 急性膵炎の診断に際し血中および尿中アミラーゼ値が主要な検査データであったが,膵外性アミラーゼなどのため必ずしも膵損傷の状態をそのままあらわしているとは限らないので,CAm/CCrの増加が特異的に膵炎の診断に役立つということになってこの疾患の診断が行われていた.しかし,実際にはこれも膵炎特異的だというには何がしかの問題がある.

 それに比べて,トリプシンは膵特異性が高いと言われている.血中トリプシンのラジオインムノアッセイができるようになったので有力なラボ診断法として注目されている.血中トリプシン値は急性膵炎ではいずれも高値を示し,正常者のそれとオーバーラップしない.だから,アミラーゼ測定とCAm/CCr測定と併用するとより診断は正確になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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