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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻6号

1981年06月発行

今月の主題 胆道系疾患の臨床(1)―総胆管結石症を中心として

主題

総胆管結石症の内科的治療

著者: 宮治眞1 早川富博1 片桐健二1 寺尾直彦1 星野信1 武内俊彦1

所属機関: 1名古屋市立大学第1内科

ページ範囲:P.633 - P.640

文献概要

 総胆管結石症はその病態が複雑多岐にわたるため,正確な診断,病態の把握などに基づく的確な治療が必要となる.本症は治療上,内科,外科両領域にまたがる疾患で,内科的には,合併症を伴う有症状期における鎮痛・鎮痙剤投与,化学療法,経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)が主体であり,原則的には外科的手術が適応となる病態と考える.しかし,高齢化社会になるに従って,高齢者や社会の第一線から引退した人を診療する機会も多くなり,そうした症例では病状が非定型的で,しかも個々によって大きく異なるため,手術時期や適応など,治療に関して苦慮する場合が少なくない.

 本稿では内科的立場より,急性閉塞性化膿性胆管炎に播種性血管内凝固(DIC)を合併した症例を中心に有症状期の化学療法,胆道ドレナージなどについて述べると共に,主として高齢者の剖検例の検討から無症状期,無症状総胆管結石症における治療について私見を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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