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研究
経皮経肝胆道内視鏡
著者: 二村雄次1 早川直和1 豊田澄男1 弥政洋太郎1 中沢三郎2
所属機関: 1名古屋大学医学部第1外科 2名古屋大学医学部第2内科
ページ範囲:P.681 - P.689
文献購入ページに移動1977年3月以来,閉塞性黄疸症例に対して経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)を行った後に,ドレナージカテーテルの内腔を通して細径の胆道ファイバースコープを挿入して,胆管閉塞部の内視鏡検査を行ってきた.そして,この検査法を経皮経肝胆道鏡検査法(Percutaneous Transhepatic Cholangioscopy, PTCS)と名付けた.PTCSを更に精密検査の領域にレベルアップするために,PTCDの瘻孔を更に太いものにし,そこへ更に太径の胆道ファイバースコープを挿入して,悪性閉塞性黄疸症例に対する胆道鏡直視下生検および,胆管結石症に対する経皮経肝的な截石術をすることに成功した.PTCSが胆道疾患に対する診断学的意義ばかりでなく,治療的意義をも併せ持つことを確認したので,その具体的な検査方法,内視鏡器種の開発について紹介すると共に,将来への展望について述べる.
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