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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻6号

1981年06月発行

文献概要

症例

多発型傍乳頭総胆管十二指腸瘻の5例

著者: 田中雅夫1 池田靖洋1 伊藤英明1 中山文夫1 黒木健2

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2黒木病院

ページ範囲:P.691 - P.695

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 1973年,池田らは内視鏡で観察された傍乳頭総胆管十二指腸瘻の8例を報告し,本症が総胆管結石の自然脱落と関係の深いものであることを指摘すると共に,その発生機序と関連した分類を提唱した1).その後,胆石症の患者において本症の診断に注意が払われるようになり,十二指腸ファイバースコープの普及と相俟って報告例が急速に増加してきた2)~11)

 筆者らも最近10年間に,先に報告した25例2)を含め83例の傍乳頭総胆管十二指腸瘻を内視鏡的に診断したが3),その中にまれな型として乳頭近傍に各々2個ずつの瘻孔を有する5症例を経験した.このような傍乳頭総胆管十二指腸瘻の多発型についてはまだ文献上に記載を見ないので,その臨床的特徴と内視鏡像を中心に,若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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