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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻6号

1981年06月発行

症例

小児結腸癌の1例ならびに小児結腸癌本邦報告例の検討

著者: 柴田明彦1 淵上知昭2 井上完夫2 山崎明3 吉沢邦重3

所属機関: 1静岡済生会病院外科 2東京女子医科大学外科 3聖隷浜松病院小児科

ページ範囲:P.697 - P.701

文献概要

 本邦における結腸癌の発生頻度は胃癌,直腸癌に次いで多く,全消化管癌の4%,大腸癌の30.5%と報告されている19).30歳以下の若年者結腸癌は,同一施設の報告では全結腸癌の2.5%である20).しかし15歳以下の小児結腸癌はまれで,本邦報告例は18例にすぎない.最近,われわれは14歳男児結腸癌の1例を経験したので報告する.

 症 例

 患 者:14歳,男児.

 入院時主訴:便秘,腹痛ならびに嘔吐.

 家族歴:父親は35歳時に,父方の祖父は40歳代で,共に胃癌のため死亡.父の同胞6名中,妹が40歳時に乳癌で死亡.母方には血族中の癌患者はない.

 既往歴:患児は8歳時に心臓カテーテル検査の結果,大動脈縮窄症ならびに左総頸動脈,左鎖骨下動脈起始部形成不全(狭窄)による,subclavian stealと診断され,同年coarctotomyを受けた.術後経過は順調であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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