文献詳細
今月の主題 症例・研究特集
症例
限局性腹膜炎を併発し診断困難であった横行結腸結核の1例
著者: 高見元敞1 花田正人2 木村正治1 麻生礼三1 清水宏1 竹内直司1 吉井町子3 吉岡寛康4 杉山直5
所属機関: 1市立豊中病院外科 2市立豊中病院病理 3市立豊中病院放射線科 4大阪大学医学部放射線科 5杉山放射線科
ページ範囲:P.875 - P.882
文献概要
しかし,果たして本当に,われわれの周辺から活動期の腸結核が姿を消したのであろうか?
ここに呈示する症例は,大腸に潰瘍を生じる疾患の鑑別診断が要求され,X線や内視鏡検査では,共に結核以外の病変であると診断された.病理学的には乾酪性肉芽腫を伴う活動性の腸結核であったが,幾つかの特異な所見が認められ,腸結核の成り立ちを推測するうえで示唆に富む症例と考えれる.
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