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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻9号

1981年09月発行

今月の主題 小腸腫瘍(1)

主題

小腸腫瘍に対する内視鏡診断の現況

著者: 川井啓市1 竹本忠良2 平塚秀雄3 大井至4 多田正大5

所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生 2山口大学医学部第1内科 3平塚胃腸病院 4東京女子医科大学消化器病センター 5京都第一赤十字病院第3内科

ページ範囲:P.991 - P.997

文献概要

 小腸の腫瘍は,良悪性を問わず発生頻度は高くない.しかもその臨床症状は腹痛,腹部膨満感,悪心,嘔吐,貧血,腫瘤触知などと多彩ではあるものの,早期診断の糸口となる特徴的な症状は乏しく,大量の消化管出血やイレウスなどの重篤な症状に陥って,緊急手術や試験開腹術が行われることもまれではない.過去の文献を渉猟しても,小腸腫瘍に対する内視鏡診断に関する報告例は少ない.

 本誌でも過去に3回にわたって,小腸疾患に関する特集が企画された.特に小腸の内視鏡検査法も一応軌道に乗った1976年の企画(第11巻2号:“小腸疾患の現況”)より5年の歳月がたったが,果たして最近の5年間で小腸疾患,殊に腫瘍に対する内視鏡検査法はどの程度の進歩を遂げたものか,興味は尽きない.本稿では小腸腫瘍に対する小腸内視鏡検査法の歴史的背景についても触れながら,併せて今後の問題点についても述べてみたい.なお,本稿における“内視鏡診断の現況”は上記著者らが症例を持ち寄り,討論を加えたものであり,殊に鑑別診断学的な立場からの解析を試みたものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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