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文献詳細

雑誌文献

胃と腸16巻9号

1981年09月発行

文献概要

今月の主題 小腸腫瘍(1) 主題

小腸腫瘍診断のための諸検査法の意義

著者: 朝倉均1 渡辺守1 相磯貞和1 三浦総一郎1 小林研介1 日比紀文1 森下鉄夫1 土屋雅春1 杉野吉則2 熊倉賢二2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部内科 2慶応義塾大学医学部放射線診断部

ページ範囲:P.999 - P.1008

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 小腸良性腫瘍には,ポリープ,ポリポージス,筋腫,脂肪腫,血管腫などがあるが,臨床的にはPeutz-Jeghers症候群にみられる大小種々のポリポージスや大きい筋腫などが問題になる.今回は小腸腫瘍の諸検査法の意義がテーマであるので,癌,平滑筋肉腫,リンパ系肉腫などの悪性腫瘍に的を絞って検討してみた.

 小腸原発性悪性腫瘍は,他の消化管腫瘍に比し発生頻度の低いことや症状が比較的多彩でかつ非特異的であること,および小腸の解剖学的特異性により検索が困難であることなどの理由で,術前診断が困難とされて開腹時あるいは剖検にて初めて確認されることも少なくなかった.従来は消化管X線検査が唯一の診断法とされてきたが,最近は内視鏡および血管造影が有力な検査法として導入され,それにより術前に確定診断された報告例も増加してきた.しかし,早期の確定診断は依然として非常に困難で予後不良な疾患の1つに数えられている.今回われわれは過去5年間に経験した小腸悪性腫瘍10例を臨床的に検討した成績を中心に,各種診断法の有用性につき検討し,文献的にも考察を加えてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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