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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻10号

1982年10月発行

今月の主題 ERCP―10年を経て―(1)診断能と限界―特に総合画像診断における位置づけ

主題

ERCPによる慢性膵炎の診断

著者: 春日井達造1 久野信義1 栗本組子1 種広健治1 藤原勝彦1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.1081 - P.1093

文献概要

 慢性膵炎の組織診断の.criteriaはマルセイユのシンポジウム1)によって規定され国際的に認められてきた.したがって臨床的形態学的診断も,これをより忠実に反映する方法が慢性膵炎の臨床診断法として優れているわけである.

 日本膵臓病研究会の慢性膵炎の診断基準2)によって診断可能な膵炎は多くは進行した膵炎で,各種の臨床診断法で診断可能であり問題はない.しかし,われわれがここで問題にしたいのは,この診断基準では診断ができず,漏れてしまう軽い膵炎あるいは限局性膵炎をいかなる方法でピックアップしてゆくかである.というのは,臨床的にみても進行した膵炎の治療は極めて困難であり,長年にわたり患者を苦しめる.しかし,もしかかる高度膵炎に行きつく前,すなわち軽度あるいは限局性病変のうちに診断し,適切な治療,管理をすることができれば,難治な高度の膵炎に進行するのを防止できるのではないかと考えられるからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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