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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻10号

1982年10月発行

文献概要

研究

ERCPの診断能

著者: 山口勝通1 中島正継2 藤本荘太郎2 吉田俊一2 田中義憲3 木本邦彦4 安田健治朗5 川井啓市1

所属機関: 1京都府立医科大学公衆衛生 2京都第二赤十字病院消化器科 3京都第一赤十字病院第三内科 4大阪鉄道病院消化器内科 5琵琶湖胃腸病院

ページ範囲:P.1115 - P.1122

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 膵・胆道疾患の形態的直接診断法として,1968年にMacCuneら1)2)により開発されたERCPは,近年,手技の確立と共に,本法への新技術の導入が,付属器を含む内視鏡機器の開発,改良と相侯って,その診断分野の拡大はもとより3)~5),乳頭切開術(EST),逆行性胆道ドレナージ(ERBD)など治療面での応用も盛んに行われるようになってきた6)~9).本法の開発およびその進歩によって,日常臨床のうえで膵・胆道が真に上部消化管に続く管腔臓器としてみなされるようになったといっても過言ではない.

 一方,本法による膵・胆道疾患の診断に関しては多くの報告がみられるが,その評価については完全なものはなく,その都度,それぞれの問題点が提起されているのが現状である3)10)~12).本稿では,まず,われわれの臨床検査成績の解析に対する考え方を述べ,次に,ERCPの成績を示した後,本法の膵・胆道系疾患に対する診断能を検討する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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