文献詳細
入門講座 大腸疾患診断の考え方・進め方・10
読影(1)―進行癌・早期癌・ポリープ
著者: 市川平三郎1 中嶋義麿2 武藤徹一郎3 牛尾恭輔4 渡辺英伸5
所属機関: 1国立がんセンター病院 2まろ病院 3大森赤十字病院外科 4国立がんセンター放射線診断部 5新潟大学医学部第1病理
ページ範囲:P.1161 - P.1169
文献概要
<質問>X線・内視鏡検査上,進行癌と間違えやすい良性疾患にはどんなものがありますか.
渡辺 間違えやすさの原因の1つには,臨床医の実力の差ということもありますが……(笑い).それは抜きにして,潰瘍性病変が最も問題になるだろうと思います.
そうすると,Behget病の潰瘍とか,simple ulcer,まれにアメーバ赤痢があります.それから,直腸のsolitary ulcerもあります.そのほかに,結核,colitis cystica profunda,憩室炎も鑑別を要する疾患だと思います.
あと,びまん浸潤型癌との鑑別では,虚血性の病変,drug induced colitisなども入ってくると思います.
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