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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻10号

1982年10月発行

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海外文献紹介「下部消化管出血:診断アプローチと治療」 フリーアクセス

著者: 小林世美1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.1106 - P.1106

文献概要

 Lower Gastrointestinal Bleeding: Diagnostic Approach and Management Concluslons: R.L. Nath, J.C. Sequeira, A, F. Weitzman, D.H. Birkett, L. Willians, Jr. (Am J Surg 141: 478~481, 1981)

 下部消化管出血患者では,診断および治療において系統的なアプローチを要する.最近選択的血管造影の発達で,診断基準が大きく塗り変えられた.血管造影の時代を迎えるまでは,大腸からの大出血の多くは,大腸憩室に由来すると考えられ,出血の場所が解明されないと,盲目的な左側結腸切除が行われた.20%の死亡率と28%の再出血率ゆえにDrapanasらは,生命を脅かす下部消化管出血には結腸亜全摘術を提唱した.しかし血管造影が行われるようになって,血液の漏出が示され,新しい疾患としてangiodysplasia(血管形成異常)が登場した.血管造影の役割は,出血部位を明確にすることにより,結腸部分切除を可能にした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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