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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻11号

1982年11月発行

文献概要

今月の主題 ERCP―10年を経て―(2)技術の進歩と展開 主題

内視鏡的膵液・胆汁採取とその診断的展開

著者: 原田英雄1 田中淳太郎1 三宅啓文2 三木洋2

所属機関: 1岡山大学温泉研究所内科学部門 2岡山大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1197 - P.1204

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 内視鏡的純粋膵液および胆汁採取は,内視鏡的膵胆管造影が臨床の場に導入されて間もなく,神津および筆者によって始められた.

 純粋膵液に関する研究は,その後多方面にわたって発展の道をたどってきた.すなわち,①細胞診への応用,②CEA(carcinoembryonic antigen),POA(pancreatic oncofetal antigen)など膵癌の早期診断のための腫瘍マーカーの検索,③膵外分泌生理研究への応用,④膵外分泌機能検査への応用,⑤膵液の生化学的分析およびprotein plugの形態学的検討による慢性膵炎の病態生理に関する研究,⑥Protein plugの内視鏡的吸引除去による慢性膵炎の治療に関する研究,などが主たるものである.それと対象的に,純粋胆汁の生化学的分析に関する研究は極めて少ない.以下,過去10年間の内視鏡的膵液・胆汁採取に関する研究のうち,臨床に直接関係深いものを中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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