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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻11号

1982年11月発行

今月の主題 ERCP―10年を経て―(2)技術の進歩と展開

主題

急性閉塞性化膿性胆管炎に対する内視鏡的緊急胆管減圧法―胆管内カニュレーションを主体とする方法

著者: 池田靖洋1 吉本英夫1 田中雅夫1 松本伸二1 伊藤英明1 木村豊2

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2木村外科病院

ページ範囲:P.1213 - P.1222

文献概要

 急性閉塞性化膿性胆管炎(acute obstructive suppurative cholangitis,以下AOSC)は,原因のほとんどが総胆管結石の嵌頓であるにもかかわらず,その死亡率は保存的治療で100%,手術的胆道ドレナージで25~88%1)~13),経皮経肝胆道ドレナージでも17%14),42.8%15)と極めて高く,より早急な,侵襲の少ない胆道減圧処置の必要性を示唆している.

 近年,筆者らが試みている内視鏡的緊急胆管減圧法は胆管内カニュレーションによる嵌頓結石の突き上げを主体とするもので,当初,内視鏡的乳頭括約筋切開術(以下,EST)後にAOSCを惹起した症例に試み劇的な効果を得たことが16),その後ESTの施されていない症例17にまで本法を展開させる動機となった.本稿ではAOSC12症例を対象に,内視鏡的緊急胆管減圧法の具体的手技と成績を中心に報告し,本法の特徴と臨床的意義につき述べたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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