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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻11号

1982年11月発行

今月の主題 ERCP―10年を経て―(2)技術の進歩と展開

研究

胆道末端部の機能診断―胆道末端部運動波型のコンピューターによる分析

著者: 山田英明1 三谷栄時1 小林絢三1

所属機関: 1大阪市立大学医学部第3内科

ページ範囲:P.1231 - P.1236

文献概要

 胆道末端部の機能を正確に診断することは,生理学的ならびに病態生理学的にも極めて重要なことと考えられるが,方法論的に困難なこともあって,この方面の研究は比較的少ない.すなわち,主として外科領域において,術中に胆管内圧の測定や造影による所見1)~3),薬剤負荷による内圧の変動2),活動電位の測定3)などによって行われているのがほとんどと言える.しかし,近年,非観血的方法として,RIも含めたX線学的方法4)や内視鏡を用いた方法5)6)なども報告されるようになった.

 著者らは,1974年に感圧素子装置を用いて内視鏡下にヒトの胆道末端部運動の測定に成功し7),以後,症例を重ねることにより,胆道末端部機能が正常と考えられる症例では,胆道末端部は規則性を持った周期で,収縮弛緩運動を繰り返していること,それに対して胆・膵疾患を有する症例の胆道末端部運動は,周期,振幅に乱れを生じ,ときには全く周期性のみられない運動波型を示すものも存在することを報告した8)9)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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