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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻11号

1982年11月発行

胃と腸ノート

大腸癌スクリーニングにおける便潜1血スライドの選択

著者: 小林世美1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.1257 - P.1257

文献概要

 われわれは従来,病院外来での大腸癌のスクリーニングに便潜血スライドシオノギを用いてきたが,アメリカで開発されたヘモカルトが近年輸入され,大腸癌のスクリーニングに登場している.一体どちらを使えばよいかと迷ってしまうのが現場の声のようだ.

 便潜血スライドシオノギは,大腸癌のスクリーニングのために研究されてできたものではない.一方ヘモカルトは,大腸癌のスクリーニング法として1967年のGreegrらに始まる米国の研究者の多年にわたる研究の成果として登場した.では便潜血スライドシオノギは,今後不要になってしまうのだろうか? 否,これもまた,われわれの病院での診療には欠かせない長所がある.シオノギスライドは,AとBから成る.Aはオルトトリジンで,感度は約10万倍,Bはグアヤックで,感度約2万倍である.大腸癌のスクリーニングには,グアヤック法が最適と言われる.オルトトリジンは感度が鋭敏すぎる一方,不安定であり,欧米では現在使われていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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