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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻12号

1982年12月発行

文献概要

今月の主題 残胃の癌 主題症例

残胃非断端部に認めたⅠ型早期癌

著者: 加藤俊幸1 斉藤征史1 丹羽正之1 小越和栄1 鈴木正武2

所属機関: 1県立ガンセンター新潟病院内科 2県立ガンセンター新潟病院病理検査科

ページ範囲:P.1349 - P.1352

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 十二指腸潰瘍にて胃切除を受け,25年後に残胃非断端部にみられたⅠ型早期胃癌を診断し切除したので報告する.

症例(I-25y-C)

 患 者:64歳,男.

 主 訴:悪心,嘔吐.

 既往歴:1956年5月2日,新潟大学外科にて十二指腸潰瘍で胃部分切除を受け,Billroth Ⅱ法にて消化管再建がなされた.切除胃(31-356)の病理組織学的検索では悪性所見は認められなかった.

 現病歴:初回手術後25年間,経過良好にて特に胃腸症状を認めず通院はしていなかった.しかし,1981年2月21日アルコール飲用中に悪心,嘔吐が出現した.3月5日近医を受診し胃透視を受け,残胃大彎側の後壁に隆起性病変があることを指摘され,3月11日精査のため来院した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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