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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻3号

1982年03月発行

今月の主題 症例・研究特集

研究

Periodic Acid-Thionin Schiff/Potassium Hydroxide/Periodic Acid-Schiff(PAT/KOH/PAS)染色によるヒト大腸粘液の染色性

著者: 武藤徹一郎1 上谷潤二郎1 小西文雄1 沢田俊夫1 杉原健一1 草間悟1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.343 - P.348

文献概要

 大腸癌が発生するまでの過程には,腺腫を発生させる因子,腺腫を大きくする因子,腺腫を癌化させる因子の3つの異なる因子が働いていることが,Hill,Morsonらによって提唱されている1).もし,この仮説が正しいならば,これらの因子は腺腫周辺の正常粘膜にも何らかの影響を及ぼしている可能性がある.この影響による変化を何らかの形で把えることができれば,このような外的因子に強く晒されている患者を腺腫発生以前,あるいは,その初期の段階で選別でき,大腸腺腫,癌のhigh risk群として扱うことが可能となるかもしれない.

 以上のような考えのもとに,われわれは大腸腫瘍性病変の背景粘膜の粘液染色を行い,若干の興味ある知見を得たので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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