icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻4号

1982年04月発行

文献概要

Coffee Break

残胃胃炎

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.388 - P.388

文献購入ページに移動
 消化性潰瘍で胃部分切除術を施行された残胃の胃炎については多くの報告があるけれども,なかなか対象の質的バラツキが甚しいので細かい内容については説得力が乏しいきらいがあった.特にコントロールの選び方が難しい感がある.しかし,なるべくうまく合わせようとして,年齢,性などについてきちんとしたマッチテストをしてみると,意外に早い時期に,意外に高頻度に術後胃炎が出てきていることがわかる.

 たとえば,表のように消化性潰瘍手術後の残胃粘膜と,それにマッチさせた十二指腸潰瘍患者の胃体部腺領域の粘膜像の差がかなりなものであると,Saukkonenらが報告している.しかも,特に吻合部近辺では,術後の年月が長いほど腸上皮化性や異型が増えてくるようである.これらの背景因子としては血中ガストリン値が取沙汰されているが,腸液の逆流も考えに入れておく必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら