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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻4号

1982年04月発行

症例

肉眼的に奇異な形態を示した炎症性ポリポージスの存在した潰瘍性大腸炎の1例

著者: 牧山和也1 三島致衍1 村上一生1 福田博英1 森理比古1 原口増穂1 橘川桂三1 重野芳輝1 冨田伸一1 原耕平1 三浦敏夫2 下山孝俊2

所属機関: 1長崎大学医学部第2内科 2長崎大学医学部第1外科

ページ範囲:P.453 - P.457

文献概要

 潰瘍性大腸炎は本邦においては漸次増加の傾向にあり,病因,病態の解明はもとより治療面においても多くの努力がなされている1)~3).本症は内科的治療に抵抗する重症型や激症型症例も少なくなく,外科的処置を受けるものも本邦では11.8%から20.3%ある2)4)5)とされている.

 今回,われわれはあらゆる内科的治療にも抵抗を示し,奇異な炎症性ポリープの不規則な形成と頻回かつ多量の粘血便が続いたため外科的切除を行ったところ,海草状あるいは胎盤の分葉化状と形容される形態を示す多発・集簇性炎症性ポリポージスが認められた症例を経験した.いわゆる緩解期にみられるような萎縮・ポリポージス型とは趣きを異にした,極めてまれな続発性病変と考えられたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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