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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻5号

1982年05月発行

Coffee Break

十二指腸潰瘍患者ではニューロテンシンが少ないという話

ページ範囲:P.571 - P.571

文献概要

 脂肪を十二指腸内に入れると胃酸分泌が抑制される.このメカニズムは体液性のコントロールによるものだと考えられている.胃酸分泌抑制をする活性ペプタイドはソマトスタチン,VIP,グルカゴン,エンテログルカゴン,ニューロテンシンなどである.GIPについては議論が多く,まだ検討を要する段階である.

 Kihlらは,十二指腸内にオレイン酸20mlを入れると,十二指腸潰瘍患者でペンタガストリン刺激による胃酸分泌を抑制すること,近位迷切術の例ではこの抑制がなくなることを発見した.ところで,経神経的に胃酸分泌を抑制するペプタイドは,Anderssonらによれば(Gln4)-ニューロテンシンであるという.そして,ニューロテンシン放出のための刺激として脂肪摂取が重要なものであることは,既にRosellらによって指摘されているのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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