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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻5号

1982年05月発行

Coffee Break

腎不全で高GIP血症になる

ページ範囲:P.584 - P.584

文献概要

 ガストリン,グルカゴン,インスリン,セクレチンなどのポリペプタイドホルモンが腎で代謝されることはよく知られているが,同じような活性ペプタイドであるGIP(Gastric Inhibitory Polypeptide)も慢性腎不全患者で血中濃度が高いので,また腎動脈で高濃度で腎静脈で低濃度であり,この傾向はもともと血中濃度の高い場合に落差が大きいので,GIPも腎での代謝が大きな意味を持っているものと考えられる.

 ヒト10人について,100gのミルクチョコレートバーを食べさせGIP放出刺激したあと2時間して血中GIP濃度を測定すると,右腎静脈では72.4±9.7pmol/l,肝静脈では111.4±14.3pmol/l,右房では89.8±11.2pmol/l,右大腿静脈や左大腿動脈もほぼ同濃度あった.これらからみると腎静脈で有意に低濃度であり,肝静脈で有意に高濃度であったと言える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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