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今月の主題 胆道系疾患の臨床(3)―早期胆道癌の診断を目指して 序説
早期胆道癌の診断を目指して
著者: 信田重光1
所属機関: 1獨協医科大学第1外科
ページ範囲:P.607 - P.607
文献購入ページに移動 本誌の特集“胆道系疾患の臨床”の第3号として,早期胆道癌の診断を取り上げることとなった.胆囊,胆管の癌は,その初期には特有な症状がなく,もしあっても多くはこの領域の各種の良性疾患によって惹起される臨床症状,すなわち上腹部痛,軽度発熱,全身倦怠感などと同一程度で,特に胆管癌の場合は黄疸症状により初発することが多く,たいていはかなり進行した時点で発症する場合が多い.したがってこれまで,この領域の癌の手術成績は悲惨と言ってもよいぐらいであった.
血液生化学検査によるスクリーニングもあまり有用でなく,以前はせいぜい経口的または経静脈的胆道造影法により,胆囊造影の有無,造影胆囊の形態の異常および総胆管拡張の有無を検討するのが精一杯であった.十数年前よりERCP検査法が開発され,それにより更に詳細な所見を検討し,また,閉塞性黄疸発来時は直ちにPTCDを行って減黄を図ると共に,造影所見および細胞診を行って閉塞原因を確定するのが現在の一般の検査手順であろう.
血液生化学検査によるスクリーニングもあまり有用でなく,以前はせいぜい経口的または経静脈的胆道造影法により,胆囊造影の有無,造影胆囊の形態の異常および総胆管拡張の有無を検討するのが精一杯であった.十数年前よりERCP検査法が開発され,それにより更に詳細な所見を検討し,また,閉塞性黄疸発来時は直ちにPTCDを行って減黄を図ると共に,造影所見および細胞診を行って閉塞原因を確定するのが現在の一般の検査手順であろう.
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