文献詳細
今月の主題 胆道系疾患の臨床(3)―早期胆道癌の診断を目指して
主題症例
多中心性に発生したと思われる粘膜内胆管癌の1例
著者: 林英樹1 上田則行1 並木正義1 安藤政克2 折居裕3 小倉建夫3 杉村厳3 種田光明4
所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2旭川医科大学第1病理 3旭川厚生病院内科 4旭川厚生病院外科
ページ範囲:P.619 - P.623
文献概要
症例
患 者:K.T.,60歳,女.
主 訴:特別訴えるような自覚症状はない.
既往歴:45歳のとき,卵巣嚢腫摘出術および虫垂切除術を受ける.
現病歴:1979年8月16日,旭川厚生病院人間ドック受診.その際,経口胆嚢造影法を施行したところ胆嚢は造影されず,エコーグラムで多数の胆嚢内結石の所見を認めた.更にDICで中部胆管に類円形の小指頭大の透亮像がみられたため,胆嚢内結石および胆管腫瘍の疑いで入院した.
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