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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻6号

1982年06月発行

文献概要

今月の主題 胆道系疾患の臨床(3)―早期胆道癌の診断を目指して 主題症例

黄疸を主訴として発見された早期下部胆管癌の1例

著者: 小野由雅1 川村武1 鶴丸昌彦1 秋山洋1 竹内和男2 福地創太郎2 煎本正博3 松谷章司4 原満4 森下博史5 羽倉綾子5

所属機関: 1虎の門病院消化器外科 2虎の門病院消化器内科 3虎の門病院放射線診断学科 4虎の門病院病理学科 5朝日生命成人病研究所

ページ範囲:P.633 - P.636

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 早期胆管癌の定義はいまだ確立されたものはないが,第15回胆道疾患研究会において集計された37例につき検討し,角田ら4)は現在のところ癌が胆管壁内に限局し,リンパ節転移のないことを挙げている.胆道系の癌は一般に,症状発現の時期には既に進行した症例が多いため,早期癌は極めてまれであり,永光の報告1)でも1970年までの全国集計では5例にすぎなかった.しかしながら最近ではERCPおよびPTCに加え,X線CT,更に腹部超音波検査による映像診断の進歩により切除可能で,かつ根治性も期待しうる症例が増加しつつある.今回私どもは黄疸を主訴として来院したが,切除標本では0.5×0.8×0.6cm大の総胆管末端の早期癌であった1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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