icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻7号

1982年07月発行

文献概要

今月の主題 胃・十二指腸潰瘍の病態生理 主題

消化管ホルモンからみた胃潰瘍の病態生理・十二指腸潰瘍の病態生理

著者: 藤本荘太郎1 木本邦彦2 井口秀人3 中島正継1 菅原侠治4 川井啓市3

所属機関: 1京都第二赤十字病院消化器科 2大阪鉄道病院消化器内科 3京都府立医科大学公衆衛生 4琵琶湖胃腸病院外科

ページ範囲:P.721 - P.732

文献購入ページに移動
 消化性潰瘍の成因に,胃液分泌を介して消化管ホルモンが重要な役割を演ずることは,古くより指摘され,多くの研究がなされてきた.そして,既に10種を越える消化管ホルモンが発見され,その多くが生理的胃液分泌調節に何らかの関与をしていることも知られているが,消化性潰瘍の病態生理に及ぼす役割については,ガストリン,セクレチンを除いてはほとんど知られていないのが現状である.

 一方,消化性潰瘍という名称の中に総合される胃潰瘍および十二指腸潰瘍は,それぞれ胃液分泌動態をめぐって著明な相違が認められることは周知の事実である1)~4).本稿では,胃液分泌,ガストリン分泌を中心としたわれわれの形態学的研究を紹介することにより,胃潰瘍と十二指腸潰瘍の病態の相違を述べることより始めて,消化性潰瘍の病態生理に及ぼす消化管ホルモンの意義について話を展開していきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?