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文献詳細

雑誌文献

胃と腸17巻7号

1982年07月発行

文献概要

今月の主題 胃・十二指腸潰瘍の病態生理 主題

胃潰瘍と自律神経異常

著者: 織田正也1 中村正彦1 渡辺勲史1 塚田信広1 米井嘉一1 土屋雅春1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.733 - P.746

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 自律神経異常と胃潰瘍,特にストレス潰瘍発生との関係については古くから注目され,究明されてきたが,まだ未解決な問題が多く,現在なお新しい課題と言える.

 一般に,胃は生体への過剰なストレスに対して最も鋭敏に反応する臓器として知られるが,そのストレスが胃に伝達される経路として前部視床下部から副交感(迷走)神経系あるいは交感神経系を介するものと後部視床下部から下垂体一副腎系の液性伝達物質を介する2つのルートが想定されている1)2),前者はReilly現象3)として,後者はSelye症候群の一部分症4)としても理解できる.従来の実験成績から判断すると,このいずれの伝達経路においてもストレスにおける迷走神経系の興奮あるいはACTH-cortisoneのホルモン過剰による胃酸とペプシン過剰分泌がストレス潰瘍の成因として重視されてきた2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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