icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻11号

1983年11月発行

文献概要

症例

21ヵ月にわたり逆追跡資料の得られたlinitis plastica型胃癌の1例

著者: 竹田彬一1 須藤洋昌1 辻俊三1 臼井健雄2 石橋治昭2 郡大裕3 児玉正4 川井啓市5

所属機関: 1京都府立与謝の海病院第1内科 2京都府立与謝の海病院第1外科 3福井医科大学第2内科 4京都府立医科大学第3内科 5京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.1229 - P.1233

文献購入ページに移動
 胃壁のびまん性癌浸潤により,胃内腔の狭小化を来したlinitis plastica型胃癌の予後は悪いが,多くの努力によりその早期像がしだいに明らかになりつつある.

 渡辺ら1)はlinitis plastica型胃癌の初期像は未分化型癌のうちで消化性潰瘍のないⅡc型であることが最も多く,潰瘍があっても粘膜下層以下の深層の癌巣に対して相対的に小さい潰瘍を伴う場合であると述べ,また,美園ら2)は胃底腺粘膜より発生した未分化癌で,粘膜ひだ集中のない2.0cm以下の小さなⅡc型癌であるとみなされると報告し,臨床医に具体的な早期像を呈示した.著者らは逆追跡資料を21カ月間にわたり得られたlinitis plastica型胃癌の1例を経験したので,そのX線像および内視鏡像からその早期像と今後の早期発見について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら