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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻11号

1983年11月発行

文献概要

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編集後記

著者: 大柴三郎

所属機関:

ページ範囲:P.1246 - P.1246

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 生活環境の欧米化に伴って日本でも各種疾患の分布が少しずつ変わってきている.reflux esophagitisもその1つであろう.従来,術後例を除けば該疾患はsliding typeのhiatal herniaに強く関連づけられた胃内容逆流に起因すると考えられてきたが,今日,LES圧の減弱による逆流の頻度と排出の遅延が病因であろうとされている.

 一方,逆流があれば食道炎が必ず起こるかと言えばそうでもない.消化性潰瘍の病因・治療が専ら分析の比較的容易な酸・ペプシンなど攻撃因子に向けられてきたが,方法論の開発に伴い防御因子側の検討が今日注目を浴びつつある.食道炎においても将来粘膜側の防御力が問題にされる時代がくるかもしれない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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