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文献概要
今月の主題 Crohn病の診断 序説
“Crohn病の診断”特集に当たって
著者: 大柴三郎1
所属機関: 1大阪医科大学第2内科
ページ範囲:P.1259 - P.1259
文献購入ページに移動 Crohn病や潰瘍性大腸炎の早期の病態はどんなものであろう? 残念ながら現在なお未解決の問題である.
Crohn病が「胃と腸」の特集号として取り上げられたのは1978年で,3号(13巻3,4,12号)に分けられている.その内容はCrohn病の歴史的背景,診断,病理,治療,予後,日本例と外国例の比較,および疑診例が主題として述べられている.しかし,いずれも,すっかり出来上がった病型,胃で言えばBorrmann分類病型についての論説である.それから4年,早期胃癌に匹敵するようなものが診断されてきているだろうか.最近,早期胃癌研究会では典型的でない症例の提示がみられ,殊にCrohn病患者に合併する微細な胃のCrohn病変なども診断されてきている.こんな病変が長期経過観察でどのように形態学的に変化してゆくかは極めて興味深い.もし進行するものであれば,Crohn病の出来上がり方に大きな示唆を与えるものであろう.
Crohn病が「胃と腸」の特集号として取り上げられたのは1978年で,3号(13巻3,4,12号)に分けられている.その内容はCrohn病の歴史的背景,診断,病理,治療,予後,日本例と外国例の比較,および疑診例が主題として述べられている.しかし,いずれも,すっかり出来上がった病型,胃で言えばBorrmann分類病型についての論説である.それから4年,早期胃癌に匹敵するようなものが診断されてきているだろうか.最近,早期胃癌研究会では典型的でない症例の提示がみられ,殊にCrohn病患者に合併する微細な胃のCrohn病変なども診断されてきている.こんな病変が長期経過観察でどのように形態学的に変化してゆくかは極めて興味深い.もし進行するものであれば,Crohn病の出来上がり方に大きな示唆を与えるものであろう.
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