文献詳細
今月の主題 Crohn病の診断
主題症例 非典型的発症を示したCrohn病
突然の下血を主訴とし,非定型的に発症したCrohn病の1例
著者: 飯田三雄12 久保元敏1 畑中正文12 渕上忠彦1
所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2九州大学第2内科
ページ範囲:P.1317 - P.1321
文献概要
症 例
患 者:37歳,男性,医師.
主 訴:下血.
既往歴:17歳時アレルギー性鼻炎.
家族歴:特記すべき事項なし.
現病歴:1976年夏過労時初めて腹痛(疝痛様)発作があったが,副交感神経遮断剤(ブスコパン)の注射ですぐ軽快した.以後,年に1~2回の頻度で過労あるいは暴飲暴食時などに同様の腹痛発作あったが,すぐ軽快していた.1983年4月12日夜,突然下腹部膨満感出現し,浣腸にて得た便は暗赤色を呈していたので,翌日精査のため当科外来受診.この間,下痢,体重減少,発熱は認められなかった.
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