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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻4号

1983年04月発行

文献概要

今月の主題 急性腸炎(2)―主として感染性腸炎 主題症例

Campylobacter腸炎の6例

著者: 林繁和1 小池光正1 中村常哉1 中澤三郎2 吉井才司3

所属機関: 1名古屋掖済会病院消化器科 2名古屋大学医学部第2内科 3国立療養所中部病院内科

ページ範囲:P.407 - P.411

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 1977年Skirrowによる新しい選択培地の開発以来,Campylobacter jejuniの糞便からの培養が容易となり,本菌による腸炎の重要性が指摘されるに至り,近年わが国を含め世界的に注目されるようになった.一方,ときを同じくしてわが国では薬剤性腸炎や虚血性腸炎に対する関心の高まりから出血時に緊急に大腸内視鏡検査が施行されるようになり,このcampylobacter腸炎もかなりの頻度で血便を呈することから内視鏡で大腸病変が観察される機会も多く,他疾患との鑑別という点でも重要視されるようになった.当院では1981年5月よりC.jejuniの培養を始めて以来1年4カ月間に53名の患者に本菌を検出しているが,このうち血性下痢を主訴とし緊急内視鏡検査で病変の認められた5例と大腸ポリペクトミー後の経過観察中に病変の認められた1例の計6例につき,その大腸内視鏡像を中心に報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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