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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻4号

1983年04月発行

文献概要

研究

大腸腺腫および癌の病理形態学的研究―構造異型のmorphometricな分析による良性・悪性の鑑別について

著者: 東郷實元1 中村恭一1

所属機関: 1筑波大学基礎医学系病理

ページ範囲:P.423 - P.432

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 病理組織学的な腫瘍の良性・悪性の診断は,細胞水準での細胞異型と組織水準での構造異型との総合的判断によって行われている.

 異型とは“正常からの形態的なかけ離れ”を意味するものであるから,われわれが病理組織学的に腫瘍の良性・悪性の診断をするということは,ある正常のパターンからのかけ離れの程度を経験的あるいは直観的に認識して,良性あるいは悪性に類別するという手続きを行うことである.しかし,本来異型の程度というものは連続的であるので,実際には良性・悪性境界領域という判断の難しい異型が生じてくる.腫瘍の病理組織診断においては,客観的にこの良性・悪性境界領域の幅を狭めることが常に要請されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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