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研究
大腸腺腫および癌の病理形態学的研究―構造異型のmorphometricな分析による良性・悪性の鑑別について
著者: 東郷實元1 中村恭一1
所属機関: 1筑波大学基礎医学系病理
ページ範囲:P.423 - P.432
文献購入ページに移動異型とは“正常からの形態的なかけ離れ”を意味するものであるから,われわれが病理組織学的に腫瘍の良性・悪性の診断をするということは,ある正常のパターンからのかけ離れの程度を経験的あるいは直観的に認識して,良性あるいは悪性に類別するという手続きを行うことである.しかし,本来異型の程度というものは連続的であるので,実際には良性・悪性境界領域という判断の難しい異型が生じてくる.腫瘍の病理組織診断においては,客観的にこの良性・悪性境界領域の幅を狭めることが常に要請されている.
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