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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻7号

1983年07月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎―治療と経過を中心に 主題

非特異性直腸炎の自然史

著者: 武藤徹一郎1 上谷潤二郎1 沢田俊夫1 小西文雄1 杉原健一1 久保田芳郎1 森田博義1 安達実樹1 阿川千一郎1 斉藤幸夫1 森岡恭彦1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.711 - P.716

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 非特異性直腸炎(idiopathic proctitis)が潰瘍性大腸炎の範疇に入る疾患か否かについては賛否両論があり,直腸炎から典型的な潰瘍性大腸炎に移行する例の存在を理由に,両者が同一範疇に含まれるという考え1)~4)と,移行は認められず両者は全く異なる疾患であるという考え5)6)が対立している.わが国においてもこの問題には賛否両論があることに変わりはない.この機会に,われわれが外来において診断,治療した直腸炎患者の経過をもとに,現時点における直腸炎と潰瘍性大腸炎との関係について検討を加えてみたい.

 直腸炎の中には様々な原因によるものが含まれるが7),潰瘍性大腸炎に含まれる直腸炎を潰瘍性大腸炎型直腸炎(uc型直腸炎),潰瘍性大腸炎と関係のない直腸炎を非潰瘍性大腸炎型直腸炎(non-uc型直腸炎)と呼ぶことにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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