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症例
迷入膵を合併した,いわゆる内翻したMeckel憩室と考えられる小腸隆起性病変に起因した成人腸重積症の1例
著者: 五関謹秀12 砂川亮1 森重夫1 吉田梼1 毛受松寿1 青井宙三3
所属機関: 1東京医科歯科大学第1外科 2東京都立駒込病院外科 3仁生社江戸川病院外科
ページ範囲:P.759 - P.763
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患 者:32歳,男(職業:大工).
主 訴:腹痛,嘔吐.
既往歴,家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:幼少時より月に1度ほどの頻度で原因不明の腹痛を訴えることがあったが,短期間で寛解するため放置していた,1980年7月5日の朝食摂取後強度の腹痛を覚え,内服薬の投与にて症状は一時寛解したが,午後に再び症状が増強したため,精査の日的で某院入院.症状は翌6日には消失し,胃透視,注腸透視,胆囊造影などの諸検査が行われたが,特に異常は指摘されなかった.しかし,時々軽度の腹痛を覚えることがあり,7月22目の夜間に再び嘔吐を伴った強度の腹痛が出現し,腹部単純X線検査にて異常ガス像,水平面像を認め,腸閉塞症の診断のもとに7月23目手術目的で江戸川病院外科へ転院となった.
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