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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻7号

1983年07月発行

文献概要

ディスカッション

本号掲載「胃の異型上皮巣の三次元構造―異型腺管の構築と腺癌・化生胃粘膜との差異」(高橋徹,他)について

著者: 渡辺英伸1 高橋徹2 望月孝規

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理 2東北大学抗研病理

ページ範囲:P.783 - P.783

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 胃の異型上皮巣が,三次元構造から良性腫瘍性の性格を備えた腺腫であること,および吻合数(P1)の点で腺癌と異なることを著者は述べている.しかし,本論文では研究対象および対照群があまりにも少ないので,本論文の成績が一般化されるだろうかという疑問が第1に起こる.例えば,腺腫は隆起型のみが対象となっているが,陥凹型では構造はどうなるのか,高分化型腺管腺癌はⅡc型のみが対象となっているが,隆型起では構造がどうなっているのか.腸上皮化生巣の構造は成熟上皮部のみが対象となっているが,びらん部や潰瘍縁に出現する幼若上皮部ではどうなっているのか,などである.

 第2に,著者が言う“胃腺腫の巨大腺塊”は乳頭構造に相当すると考えられるが,これは腺腫と腺癌で三次元構造に差があるかどうかを明らかにすべきと思うのですが.以上の点について,御意見を伺いたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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