文献詳細
文献概要
今月の主題 大腸sm癌 主題症例 B 内視鏡的ポリペクトミー後に腸切除した例
9.ポリペクトミー切除端に癌の浸潤を認めたため腸切除を行ったsm癌の1例
著者: 五十嵐正広1 中英男1 勝又伴栄2 岡部治弥2 高橋俊毅3
所属機関: 1北里大学医学部病理 2北里大学医学部内科 3北里大学医学部外科
ページ範囲:P.822 - P.823
文献購入ページに移動内視鏡所見(Fig. 2)では表面顆粒状でびらんを伴う.ポリペクトミーのためスネアをかけたところ通電前に抵抗なく切断された.翌日の内視鏡検査では,中心に陥凹を残し,ポリープの残存を認めた.ポリペクトミーされた標本(Fig. 3)は,1.1×1.0cmで,図に示すように大部分が高分化型腺癌で,切除端にも浸潤を認めたため,粘膜下層への浸潤を考え,2度目のポリペクトミーを行わず外科的に腸管切除およびリンパ節郭清術を施行した.切除標本(Fig. 4)では,残った腫瘍は1.0×0.7×0.5cmで分葉状,表面は平滑,中心に陥凹を認めた.
掲載誌情報