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今月の主題 大腸sm癌 主題症例 B 内視鏡的ポリペクトミー後に腸切除した例
10.リンパ節転移を認めた大腸sm癌の1例
著者: 市川正章1 清水豊2 田中正人2
所属機関: 1安城更生病院内科 2名古屋大学医学部第2内科
ページ範囲:P.824 - P.825
文献購入ページに移動注腸X線検査にてS状結腸に表面が凹凸不整な亜有茎性の隆起性病変を認めた(Fig. 1).内視鏡検査(Fig. 2)ではS状結腸にやや分葉傾向のある亜有茎性の腫瘤を認めた.生検を4カ所行ったところ,すべてGroup IVと診断された.大きさは27×20mmであった.
Fig. 3およびFig. 4はポリペクトミー標本の弱拡大および強拡大像で,ポリープのほぼ全体に高円柱上皮から成る乳頭状腺管が形成され,ごく一部には扁平上皮の性格を示すところも認められた.おおむね粘膜層内を占めるが,一部粘膜下層にも浸潤している.以上より深達度smの高分化型腺癌と診断した.粘膜下層内に浸潤像を認めるためS状結腸切除術を施行した.
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