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今月の主題 大腸sm癌 主題症例をみて
大腸sm癌の病理学的特徴とその取り扱い
著者: 廣田映五1
所属機関: 1国立がんセンター研究所病理部
ページ範囲:P.857 - P.857
文献購入ページに移動まず,肉眼形態別にみたsm癌の頻度は早期大腸癌を母数にしてどの程度であるかということを検討した.国立がんセンター開設以来1982年9月末までの約20年間に扱われた早期大腸癌は114症例138病巣である.このうち51病巣(36.9%)がsm癌であるが,肉眼形態別にみると,Ⅰ型早期大腸癌のうち有茎性のものをⅠpと亜分類したところ19.1%,つまり約8割はm癌であった.これに対し無茎性のⅠs型早期大腸癌では52.5%と過半数がsm癌であった.Ⅱa型では36.8%とやや低率であるが,Ⅱa+Ⅱc型となると91.0%と高率であった.これらの結果を参考にして,大きさ,部位,生検組織所見,患者の一般状態などを臨床的に綜合して,いかなる方法で処置するかを決定すべきであろう.
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