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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻9号

1983年09月発行

今月の主題 早期胃癌診断の問題点(2)―診断の現状

主題

早期胃癌の内視鏡診断過程の実態

著者: 岡崎幸紀1 飯田洋三1 大谷達夫1 水町宗治1 竹内憲1 斉藤満1 大下芳人1 竹本忠良1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.937 - P.942

文献概要

 かつて,早期胃癌の1例,1例を診断するたびに体験できた,背筋のゾクゾクするような喜びと緊張感は,どうも最近の若い医師には感じられないようであり,年輩者にもそういう気持が少なくなってきた.早期胃癌が診断できて,ごくあたりまえになってきた.早期胃癌診断学の標準化時代と言えるのであろう.

 いまでは,微小胃癌やⅡbの診断に,この病変はもしかするとという胸の躍るような気持を押さえきれないのは,われわれの問題意識がここに集中してしまっているためであろうか.しかし,早期胃癌の診断そのものが,実際に容易になったかと言えば,必ずしもそうではないし,生検の助けがなければ,内視鏡診断そのものは,以前よりずいぶん粗雑になっているのではなかろうか.早期胃癌研究会の症例検討でも,私自身が味わっている実感である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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